海外に暮らす日本人家庭の子どもたちは、平日は現地校に通いながら、週末に日本語や日本文化を学ぶ機会を必要とします。
そこで設けられているのが日本語補習校です。
補習校では、日本の学習指導要領に準じた教科書を使い、国語を中心に算数・数学などの授業を行うことで、日本語力の維持や日本の教育制度へのスムーズな適応を支えています。
また、運動会や学習発表会といった行事を通して、日本の文化や学校生活の雰囲気に触れられるのも大きな特色です。
オーランドで最も有名なオーランド補習校について紹介します。
オーランド補習校は、平成10年(1998年)11月に日米協会フロリダ州オーランド支部や日系企業の支援を受け、保護者の協力によって設立された日本語補習校です。
平成12年(2000年)に文部科学省から正式に認定を受けています。
開校当初は、小学生22名と講師2名という小規模なスタートでしたが、現在では幼稚部・小学部・中学部あわせて約150名が在籍、教職員も20名規模と、フロリダ州最大の補習校へと発展しました。
授業は毎週土曜日の午前中に行われ、日本の国語教科書を用いて指導します。
学期も日本と同じく4月始まりの3学期制で、長期休暇は現地校のカレンダーに合わせて、年間37日程度の授業日数を確保しています。
平日は現地校に通いながら、土曜日は補習校で日本語学習を行うため、子どもたちや保護者にとっては負担も少なくありません。
それでも、保護者の協力のもと、入学式・卒業式・運動会・学習発表会など、日本と変わらない学校文化や伝統を取り入れているのが特徴です。
2018年4月からは、オビエド市(オーランドの北東)内の比較的安全で落ち着いた環境にある私立学校を借用校として利用しています。
保護者による見守りや安全訓練を通じて、子どもたちの安全にも配慮しています。
教育の中心は国語の学習に置かれていますが、授業時間に限りがあるため、家庭での日本語使用や学習支援も不可欠です。
補習校と家庭が協力し合うことで、子どもたちの日本語力の維持向上だけでなく、日米を始め、多様な文化や環境に適応し、自らの力を伸ばしていけるよう支援しています。
アメリカでの学校生活を送る上で欠かせない「英語」と、日本人家庭で育つ子どもに大切な「日本語」。
乳幼児期から小学生、そしてバイリンガル教育に至るまで、年齢や環境に合わせた言語習得のポイントを紹介しています。
フロリダには多くの大学や大学院があり、オーランド周辺にも進学先の選択肢が豊富です。
現地で学ぶ利点や環境、留学生としての学び方など、進学を検討するご家庭に役立つ情報をまとめています。